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### 13.Sep.2,012 ###


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魔法少女育成計画
遠藤 浅蜊 宝島社 / このライトノベルがすごい!文庫

可愛らしいカバー絵に釣られて購入。

課金一切無しの完全無料ソーシャルゲーム『魔法少女育成計画』には、
妙な都市伝説が纏わりついていた。
『魔法少女育成計画』のプレイヤーのうち、数万人に一人の割合で
本物の魔法少女になることがある、というのだ。
その噂は真実だった。
ゲーム運営者側から課せられたさまざまな制約はあるものの、チャンスを掴んで、
夢に見た魔力を得、本物の魔法少女として活動を開始したプレイヤーたち。
ところがある日、運営者側から、増えすぎた魔法少女を半分に減らす旨の
一方的通告を突きつけられたことから、16人の魔法少女たちのバトル・ロイヤルが始まる。
それは凄絶な殺し合い。 負ければ掛け値なしの『死』が待っているのだから。

キッチュでキュートな魔法少女たちが殺し合いを演じることで生じる落差、と来て、
真っ先に思い出されたのは、小説では『アンチ・マジカル』。
アニメでは『魔法少女まどか☆マギカ』であろうか。
実際、本作品は、キャラクター設定等に『〜まどか☆マギカ』の強い影響が感じられる。
バトル重視のストーリー展開はテンポが小気味良い反面、全体的にストーリーが軽い。
各キャラクターをもう少し掘り下げて書き分けてあれば、印象も変わったことだろうが、
“ライト・ノヴェル”としての枠組みや尺では、ストーリー構成上のバランスとしては、
これが限界なのかも知れない。
“ライト・ノヴェル”として、エンターティメントに徹したと想像できるが ... 繰り言です。

16人で殺し合いまでしたのに、悪事の露見のプロセスがあまりに軽い。
また、ゲームを取り仕切っていた『魔法の国』は、魔法少女たちのバトルに巻き込まれて
死傷した一般市民らへの責任をどう考えているのか。
また、本編とエピローグの落差が大きすぎるようにも感じられた。

個人的には少々物足りない作品、といったところか。
READING PESOGIN
## エンターティメントとしては一級品。
## 『魔法少女まどか☆マギカ』のようなストーリーの
## ノヴェルをお探しなら、一読されて損は無いことでしょう


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