### Recent UPDATE ###
### 24.Dec.2,011 ###
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REVIEW 10-010 |
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フェッセンデンの宇宙
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エドモンド・ハミルトン
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奇想コレクション 河出書房新社
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エドモンド・ハミルトン生誕100年の2,004年に、日本独自で編まれたアンソロジー。
収録作品は以下の9篇。
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- フェッセンデンの宇宙
- 風の子供
- 向こうはどんなところだい?
- 帰ってきた男
- 凶運の彗星
- 追放者
- 翼を持つ男
- 太陽の炎
- 夢見る者の世界
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既読だったのは“フェッセンデンの宇宙”のみだったが、
これとても“ウイアード・テールズ”誌に発表された初出ヴァージョンで、
以前拝読した改稿版とは細部設定が異なっており、全編未読作品と考えてもよさそうだ。
これは巻末の『編訳者あとがき - あなたの知らないハミルトン』で指摘されている事だが、
本巻に収録された各編を読むと、改めてハミルトンの多芸多才ぶりに驚かされる。
なかにはコナン・ドイルの“毒ガス帯”とH.G.ウエルズの“宇宙戦争”をミックスしたような、
いかにもスペースオペラ作家の面目躍如といった一篇“凶運の彗星”や、
“スター・キング”シリーズに繋がりそうな“夢見る者の世界”もあるが、
そのほかにも秘境冒険譚あり、ショート・ショートありといった、
まるで“キャプテン・フューチャー”の作者らしからぬ作品も収録されている。
まさに『あなたの知らないハミルトン』であった。
有名な“フェッセンデンの宇宙”は言うまでもないが、ほろ苦い余韻を残す
“向こうはどんなところだい?”と“翼を持つ男”、“太陽の炎”は特にお薦め。
是非御一読を。
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## 久しぶりにまた“キャプテン・フューチャー”が読みたくなってきた
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REVIEW 10-010 |
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