Bookshelf TOP MENU に戻る
Bookshelf 09年 TOPPAGE に戻る

### Recent UPDATE ###
### 05.Oct.2,009 ###


REVIEW 09-018へ REVIEW 09-019 REVIEW 09-020へ

紅鶴城の幽霊
栗本 薫 早川書房
ハヤカワ文庫 JA891

*** グイン・サーガ # 114 ***
グイン様御一行漫遊記・クム篇 - その6

遥かに湖を望む窓辺に佇む、青いドレスを身に纏った、幸薄そうな美女ひとり。
手折った花を手に、眉を曇らせている。 少しイメージが違うような気もするが、
これがカバーを飾ったフロリーさんの肖像である。

今回は読むのが辛かった。 正直、読みたくなかった。
だから、グイン・サーガを途中でブン投げて、別の本を2冊も読んでいたのだが、
これでは当然、サーガが先に進まない。 嫌々ながら読み切った。

クム篇に突入して以来、グイン一行からも忘れ去られたかのようにひっそりと暮らしてきた
フロリー母子に突然の災難、いや、フロリーに貞操の危機が降りかかる。
クムの我儘公子に言い寄られるだけでも迷惑だろうに、押し倒された挙句に ... 以下自粛。
貞操の危機はおろか、生命の危機すら覚え、怯える美女に、救いの手は差し伸べられぬのか!
ええい! 正義の白馬童子はまだか! 怪傑黒頭巾は何をしているっ!
出でよ! タイガー・マスクっ!
... とやきもきしていたら、代わりに出たのが『紅鶴城の幽霊』であった。

とにかくフロリーさんが、『これまで目こぼししてやった借りを返せ!』
と言われんばかりにイジメられるお話なので、フロリー・ファンにとっては、
あまりありがたくない一冊であった事だけはお分かり頂けよう。
だが、まあ、『幽霊』が出現してくれたおかげで、軟禁場所からの脱出の目星もついたので、
良しとする他ないか。
## そして、まだ、『タイスの水神祭り』は始まらない ...
READING PESOGIN

REVIEW 09-018へ REVIEW 09-019 REVIEW 09-020へ

Bookshelf 09年 TOPPAGE に戻る
Bookshelf TOP MENU に戻る