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快楽の都
栗本 薫 早川書房
ハヤカワ文庫

*** グイン・サーガ # 110 ***
グイン様御一行漫遊記・クム篇 - その2

カバー絵はリギア様。
『豹頭王グイン陛下と吟遊詩人マリウス一座』の出し物、
“擬闘”の一瞬を切り取ったのだろう、クム風のファッションに身を包み、
細身の太刀を握る艶姿。 流した視線も艶っぽい。

さて、第110巻。
窮余の策で始めた田舎芝居が大成功した結果、皮肉にも一行は、
クムの大都市“タイス”の実力者タイ・ソン伯爵に否応無く
召し出される羽目に陥る。
芝居の興行だけならまだしも、タイスの水神祭りに合わせて挙行される
武闘大会に、剣闘士としてエントリーを強要されるグイン、リギア、
そして無理矢理一行に同道してきた謎の元傭兵スイラン。
その結末は続巻以降で語られるのだが、本巻はその前夜談。
“快楽の都・タイス”、夜の観光案内篇である。

夜のタイス最大の歓楽街“ロイチョイ”とはつまり、新宿歌舞伎町と吉原、
その他の色街を混ぜ合わせて何十倍にもスケール・アップしたような街で、
ちょっと行って見たい気もするが、さすがにあぶのーまるな趣味は
持ち合わせが無いので、“サール通り”だけは御免こうむりたい。
“サール通り”あたりの描写には、著者の趣味が色濃く反映されているようで、
ところどころで“やおい”が顔を出す。
さすがに“グイン・サーガ”本編でお耽美を描くわけにもいかなかったのか、
幸いにして抑制が効いていたのは救いであったが。
## “お耽美”はイヤ〜っ!!
なんとか“タイス”からの退路の目処はたったものの、
暫く一行は“タイス”での逗留を余儀なくされることだろう。
まだまだ“パロ”は遠いなあ ...

それにしてもスイラン君、何者なのだろう。
出自は沿海州らしくて、何処かの正規騎士団の幹部級の騎士のようだ、
とのほのめかしはあるのだが ...
 (もしやカメロン様御本人? まさかね)
追い追い紹介されることだろうが、待ち遠しいものだ。
READING PESOGIN

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