Bookshelf TOP MENU に戻る
Bookshelf 09年 TOPPAGE に戻る

### Recent UPDATE ###
### 26.Dec.2,011 ###


REVIEW 09-006へ REVIEW 09-007 REVIEW 09-008へ

ボルボロスの追跡
栗本 薫 早川書房
ハヤカワ文庫

*** グイン・サーガ # 106 ***
前回に続いてで恐縮だが、今回もエピグラムの引用から始めたい。 (以下、引用)

ぼくは歌うために生まれてきた
生まれたときから歌ってきた
歌がなかったらとっくに死んでいただろう
ぼくはひばり 歌がなくては生きてゆけない
ぼくの歌をきいて ぼくの歌を愛して
ぼくの歌にこたえて ......
マリウスの歌
(以上、引用終わり)

105巻の巻頭を飾る、フロリーの甘く切ない詩への返歌であることは明らかだと思う。
それ故、本巻は、マリウスとフロリーの道ならぬロマンスが軸になるのかと思ったが、
そうは問屋が卸さなかった。

打倒イシュトヴァーンを掲げる“風の騎士”の一党に追われるグイン一行。
その腕っ節と舌先三寸で、“風の騎士”の追跡をかわしたばかりか
停戦協定まで結んでしまったグインだったが、その直後に、また事件が勃発する。
結果、またややこしいことに。 国是として、他国の内政には不干渉主義を貫いてきた
ケイロニアの未来に、どんな影響が生じてくるのやら。

この遠大なるグイン・サーガの最終巻『豹頭王の花嫁』に至るまで、
どれほどのストーリーが用意されていたのか、著者が他界された今となっては
知る由もないのが残念で堪らない。

事実上の最終巻(第129巻?)まで、残すところ、あと23巻。
噛み締めるように読んでゆくつもりだ。
READING PESOGIN

REVIEW 09-006へ REVIEW 09-007 REVIEW 09-008へ

Bookshelf 09年 TOPPAGE に戻る
Bookshelf TOP MENU に戻る