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### 26.Dec.2,011 ###

	REVIEW 09-006

風の騎士
栗本　薫	早川書房 ハヤカワ文庫

*** グイン・サーガ # 105 ***
先ずは巻頭を飾るエピグラムを引用させて頂きたい。　（以下、引用） 　私を見つめないで　忘れていた炎が小さな胸にともるから 　私にささやかないで　愛のことばも甘い歌ももう凍った心をとかさないから ああ、でもこの湖水のほとりであなたの歌はなんと甘い風になって届くのかしら あなたの巻き毛はなんと美しいのかしら
- フロリー
（以上、引用終わり） ネタばれになりそうだが、ローラことフロリーのファンにとって、 105巻の巻頭を飾る甘く切ない詩はたまらない。　目頭が熱くなる。 アムネリス大公亡き今、せめて彼女くらいは幸せにして頂きたいものだが、 その願い、どこまで著者に届いたものやら。 さて、105巻。 103巻あたりから登場した“風の騎士”の正体が明かされるばかりでなく、 懐かしい騎士様が再登場。　“銀の鉄仮面” vs. “月光仮面 & タイガー・マスク”の デスマッチが幕を開ける展開。 この“月光仮面 ”様の正体が、実は ...（以下自粛）。 まるで同窓会のように懐かしい面々が次々に現れて、嬉しい限り。 モンゴール奪還を標榜する、“風の騎士”が率いる『光の女神騎士団』だが、 今後のストーリーにどう絡んでくるのか、楽しみではあるのだが ... 。 著者の病没により、絶筆が運命付けられている物語を読み進めるのは、辛い。

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