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### 27.Dec.2,011 ###


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メッサーシュミットを撃て
ブライアン・ケラハー 新潮社
新潮文庫

### Storm Birds シリーズ 第1作 ###
年末に物置の整理していたら、置き忘れた書籍が何冊か出てきた。
発行日から察するに、およそ15年近く積みっぱなしでいたらしい。
心中詫びながら、読んだ。

ストーリーは1,945年、ドイツ第3帝国が瓦解し、第2次世界大戦の
ヨーロッパの戦いが終わろうとしている頃から始まる。
ドイツで開発された先進技術を学ぶため、鹵獲されたジェット機が
アメリカ本土に送られ、人里離れたメスカレロー基地(架空の基地?)で
秘密裏にテスト飛行が行われる事になった。 作戦名は“元気坊や作戦”。
そのテストに加わったパイロット達を描いた作品である。

初の原爆実験や、技術指導のために招かれた旧ドイツ帝国
空軍パイロットらとの確執など、仕掛けもよく考えられているのだが、
どうしたことかストーリーは起伏に乏しく、徹頭徹尾平板で退屈。
航空冒険小説を読んでいるつもりが、ソープ・オペラを読まされているような
按配であった。 ただ、本書はストーム・バード・シリーズの第1作なのだそうで、
第2作に繋がる大長編プロローグであると考えれば、得心はできる(本当か?)。
航空機の基本などはしっかりと押さえてあるが、
冒険小説としての完成度は低い。
小説としては水準以下と断じざるを得ないのが正直なところか。
(巻末のレヴューを読んだ限りでは、とても面白そうだったのに ... )


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