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### 27.Dec.2,011 ###


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宇宙船ビーグル号の冒険
A・E・ヴァン・ヴォークト 東京創元社
創元推理文庫

A・E・ヴァン・ヴォークトの代表作、と断言して差し支えないだろう。
銀河の外に飛び出した巨大球形宇宙船ビーグル号の冒険を描いた、
スペース・オペラの傑作。 ビーグル号を待ち構えるのは、異形の宇宙生命体。
巨大な猫のような姿をしたケアル(クアール)。 群体鳥人リーム星人。
先のビッグバンを生き抜いた、緋色の悪魔イクストル。
銀河サイズまで成長し、生物の命を喰らうガス状生命アナビスらとの死闘は、
いまでも充分読み応えがある。

ちなみに、本書の“ケアル(クアール)”の章だが、あの映画“エイリアン”の
イメージ・ソースになった ... と聞き及ぶが、本当だろうか。
確かに、『全身真っ黒』な『異形の生物』が、『巨大な宇宙船に忍び込み』、
『乗員を殺戮する』というプロットは共通ではあるが、いささか信じがたい。
そういえば、イクストルは生物の体内に卵を産みつけ、
寄生繁殖をするところなぞ、エイリアンとそっくりではあるが ...

“ダーティ・ペア”に登場する、主人公達のペット“ムギ”は、
本作品のケアル(クアール)が元ネタであることは、御存知ですよね ... ?

本書を再読したのは何年ぶりだろう。
最初に読んだのは、確か小学生の頃だったが。
あの時も創元推理文庫版だった。 初版は1,964年とある。
いま読み返してみると、翻訳にいささか古めかしさを感じざるを得ない。
初めて読んだとき、とても難しい作品だと思ったのだが、
その原因のひとつがこれだったのだろう。
そろそろ新訳をお願いしたい。 (早川書房から出てましたっけ?)

## 自己レスです。 調べたら、ハヤカワ版もありました。



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