本棚を整理していて見つけたのが本書である。
奥付を見ると、1,994年発行とある。 十余年間、本棚で寝ていたのだ。
ノンフィクションには旬がある。 特に時事関係においては。
今更十余年も前の著書を読む意味があるのか、正直疑問ではあったが、
読んでみて驚いた。 いや、呆れたといったほうが正確か。
少々時代遅れな点も散見されるが(それは著者の責任では無い)、
本書で語られた問題点は、12年後の今日においてもそのまま当てはまる。
つまり、対北朝鮮の軍事、外交上の問題点は、全く進捗していないのだ。
細部において、多少の進歩はあったものの、いまや問題はさらに複雑になり、
まさに瀬戸際にまで追い詰められている。
勝っても負けても戦争は悲惨である。
また、直接間接の経済的打撃や戦後処理の難しさは、太平洋戦争や、
先の湾岸戦争の例を持ち出すまでもない。
人命の損失については、言わずもがなである。
問題を打開する妙手はないものか。
全ての問題の根幹は、キム王朝であることは論を待たないが ...
文体が少々粗野というか、下品ではあるが、一読の価値はあったと思う。
発行直後にキチンと読んでいれば ... と後悔した著書であった。
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