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### 16.Feb.2,014 ###
デスラー総統、万歳 !!
細部はショボいが
プロポーションは劇中の
イメージを良く再現している
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劇場版“宇宙戦艦ヤマト - II”に登場したデスラー総統の宇宙船。
“宇宙戦艦ヤマト - I”で、ヤマトとの本土決戦に破れたデスラー総統が
ガミラス本星からの脱出時に搭乗し、太陽系近傍でヤマトにリターンマッチを
挑んだものの、自ら放った艦首デスラー砲のエネルギーをヤマトに跳ね返され、
返り討ちに遭った初代(?)デスラー艦の改修型だろうか。
後に白色彗星帝国軍に救助され、亡命者となったデスラー総統が、
再びヤマトに挑むために乗った艦が今回製作する“デスラー艦”である。
初代デスラー艦(と便宜上呼ぶ)の艦底部と舷側にスポンソンを増設し、
艦首デスラー砲口側面に瞬間物質移送機を装備。
エンジンも交換したのか、艦尾の形状も初代とは異なるが、艦の全長、全幅といった
基本的なスペックは初代とそれほど変わらない印象だ。
設定全長は不明だが、バンダイ 1/1000 ヤマト(旧版)と並べると
あまりに大き過ぎるので、1/900 というスケール表示は疑問である。
根拠は無いが 1/500 位のような気がする。
仮組みしてみると、プロポーションは劇中のイメージを良く再現しているが、
船体はディティール感に乏しく、のっぺりとし過ぎているように見えてしまう。
ディティールに関しては、アニメの設定をキチンとトレースしているだけなのだが、
“スター・ウオーズ”等のゴチャゴチャ・ディティールの洗礼を浴びてしまった現在、
見劣り感は否めない。
エバー・グリーン社のプラ板等を使って、設定には無いウソ・ディティールを追加するか、
劇中のイメージ優先でそのまま組むか、迷うところではある。
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作り手のセンスが要求されるウソ・ディティール追加はともかく、
船体のそこここに施されたルーバー状の彫刻が浅くてボヤけているのが気になる。
金型の抜き勾配の関係で仕方が無いのだが、パーティングラインに近いものほど
その傾向は顕著になる。 ディティールの追加は後で考えるとして、
先ずはルーバーの処理を優先する事にした。
6箇所あるルーバー状モールドの改造に先立ち、船台に関して。
キット付属のスタンドはあまりに安っぽいので、使わない事にした。
スタンド用の大きな穴が船体下部に空いている。 ただ埋めるだけでは芸が無いので、
ここにもルーバー状のモールドを追加する事にした。
結局、追加するルーバーは計7箇所となった。
四角いルーバー状モールドの追加要領は以下のとおり。
(エバーグリーンのカット済みプラ板材を用意しておくと楽)
- ルーバー状モールドを刳り貫くため、モールドの線の内側に、
ピンバイスで穴をいくつも空ける。 デザインナイフ等で、
空けた穴同士をつなぐように傷を付ければ、ルーバーの場所に穴が空く
- デザインナイフや細身のヤスリで、穴が四角くなるようにラインを整える
- ラインがある程度整ったら、穴の裏にプラ板を接着。
これがルーバーの『底』になる
- 穴の四辺にプラ板を接着し、ルーバーの各辺を一直線に整える。
接着したプラ板は、船体表面より飛び出している事が望ましい。
フィンを植え込んだ後に全体を削って調整するので、気にする事は無い
- 四角く整ったルーバーの中に、プラ板のフィンを接着。
この時、フィンの先端は船体の表面より飛び出していたほうが都合が良い。
また、各フィンの間隔が等分になるよう留意。
まず、ルーバーの穴のセンターに一本、フィンを接着し、
二等分されたルーバーの、さらにそのセンターに一本、
とフィンを増やして行くと失敗が少ないだろう
- よく乾燥させて、フィンが充分に接着できたなら、
最後に表面を水ペーパーなどで削り、ルーバー全体が船体と面一になるよう整える
ルーバーの四角いモールドを刳り貫いた後、穴の四辺を一直線に整えるのは困難なので、
細身の金ヤスリ等である程度整えた後、各辺にプラ板を貼って直線を出すのがポイント。
ルーバーの穴は、四辺に貼るプラ板の厚み分だけ大きめに開けると良いだろう。
穴の縁とプラ板の間に低粘度の瞬間接着剤を流し込めば、隙間も埋まって一石二鳥である。
船体左右に同じモールドを再現するのに、同じ大きさの穴を空けるのが難しかった。
その他のディティール・アップ・ポイントは以下のとおり。
- 船体各所にある姿勢制御用ノズルらしき場所に、
サード・パーティ製ノズル・パーツを接着
- ブリッジ上下ギミックは、万一ブリッジが支柱から外れた場合、
ブリッジ支柱が船体内に落ち込みかねないので改修。
船体内部、ブリッジ支柱の真下に木製のストッパーを接着しておいた。
ストッパーに引っかかって、ブリッジが最深部まで降りなくなったものの、
支柱が船体内に落ちて回収できなくなるよりはマシだろう、ということにしておこう
- デスラー砲口外側の刻みが浅かったので、目立てヤスリで深くしておいた
左右分割の船体パーツの勘合は、1,980年代のキットにしては悪く無い。
それでもポリ・パテが必要な程の段差はある。 タミヤのポリ・パテを使ったが、
後でヒケが生じて泣けてくる。 ヒケにはラッカー・パテを擦り込み、再整形。
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