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### Recent UPDATE ###
### 01.Mar.2,014 ###


MPC - ERTL Non-Scale
DARTH VADER'S TIE FIGHTER

いかにも mpc らしい
大味なキット
これぞアメリカン・テイスト...?
witch img.

それは 2,002年も押し詰まった12月27日に届いた1通の葉書から始まった。
名古屋の模型店の老舗的存在(と書くと異論もおありだろうが ...)である
『レッドバロン』年末恒例のバーゲンセールの報せだったが、問題はその後半。
休業のお知らせとある。
テナント契約期間満了と健康上等の事情により
 当分の間休業する事となりました。
』 ... と文面は続く。
最近足が遠のいていたとはいえ、随分お世話になったショップだ。
せめてもの恩返しの気持ちも込め、購入したのがこのキットである。
願わくば『一時休業』が短い期間で済みますように
在りし日のレッドバロン img.
*** 左は在りし日のレッドバロン ***
(2,002年12月28日撮影)
名東区猪高町にあった
旧店舗から移転して以来、
何度このドアをくぐったことだろう。
いつの日か元気に
復活されん事を切に祈る。
Small Grobe img.
*** キット購入 : 2,002年12月28日 ***
購入の主たる動機は上述のとおりだが、このキットを探していたのも事実である。
このキットがリリースされたのは、STAR WARS Episode - IV が劇場公開されて間もなくの事だろう。
資料によれば1,977年の事らしいが、定かではない。
(キットの箱には“1,978年と1,989年にルーカスフィルムから版権取得”とある)
実はファインモールドの標準型 T.I.E ファイターを完成させて以来、
ダースベイダー専用機も組み立てたくなり、このキットを探していた。
自前の在庫の中に2個(mpc版mpc-タカラ版が各1個)あるはずだが、
どこにあるやら見当つかず。
仕方がないので店頭在庫を探す事にしたのだが、
mpc 版は版権期限切れで絶版のはずなので、見つけるのは至難の技か。
確か名古屋の『レッドバロン』の棚に1個あったよなあ ... などと
思案している最中に届いたのが、冒頭で紹介した葉書だ。
翌28日、慌てて『レッドバロン』を訪ね、確保したのがこのキットである。

初めて『レッドバロン』を訪ねたのが、確か1,980年の夏だった。
mpc の“ミレニアム・ファルコン”を探しに行ったのが最初だと思う。
mpc で始まり mpc で終わるのも何かの因縁であろう。

で、その暫く後、押入れの整理をしていたら、”mpc - タカラ版”を『発掘』してしまうのは
『マーフィーの法則』という『御約束』である。

mpc TIE Fighter BoxArt

上の写真は mpc “DARTH VADER'S TIE FIGHTER”のボックスアート。
上にあるのが今回購入したキットである。
(セロファンを外していないので一部不鮮明だが、お許し願いたい)
下はタカラから国内販売された当時のキット。
1,970年代末期から1,980年代初期に購入したと思われるが、詳細は記憶に無い。
下のキットも『レッドバロン』で購入したような気がするのだが ...
ちなみに下のキットは未塗装未組立。

上下のパッケージはサイズこそ全く同一だが、
その間にはおおよそ四半世紀の時間が経過しているのだ。
そう思うと、感無量。


製 作


映画“STAR WARS Episode-IV : NEW HOPE”に登場し、デス・スターに群がる
反乱軍機とドッグファイトを演じた、シスの暗黒卿ダース・ベイダーの専用機である。
mpc版のキットにスケール表示は無いが、資料によるとおおよそ1/24だとか。
(ちなみにタカラ版のパッケージには 1/32 スケールと明記されている)
キットに付属しているダース・ベイダーのフィギュアも 1/24 にしては小さすぎる。
1/32相当と考えるのが妥当であろう。

確かmpcの“DARTH VADER'S TIE FIGHTER”と“X-WING FIGHTER”は、
“Episode - IV”の劇場公開時に生産が追いつかない程売れた為、
カナダで急遽、金型の複製が作られたと聞く。
オリジナルのアメリカ産のパネルラインは凸、カナダ産は凹のため、
識別は容易なのだそうだ。 今回購入したキットのそれは凹だったので、
カナダ製の金型から生産された物と考えてよさそうだ。

箱を開けてみると、店頭在庫期間が長かったせいか、多くのパーツが
ランナーから脱落していた。 豪快な話だが、機体上下部品は、
本国でのパッキング時にランナーから手でむしり取られたようで、
パーツに大きな傷痕が残っていた。 パーツが全て揃っているか少々心配したが、
確認したところ杞憂であった。

パーツは揃っていたものの、主要パーツに軽微な事後変形があるようだ。
また開口部にバリがあり、エッジがへろへろになっている。
開口部が上下パーツにまたがっている場合、ラインを整えるのが大変そうだ。

とりあえず、胴体上下を合わせてみる。 球形のキャビン部分は問題ないが、
立方体形の後胴部中央が妙に弱々しい。 指で押さえると、頼りなくへこむ。
1.2mm のプラ板を切り出し、補強材を製作。 機体後胴部にセットし、現物合わせで調整。
まだ頼りなさは残るが、まあ充分だろう。

最大の問題点は、コックピット。
着座姿勢のダース・ベイダーのフィギュアをセットするよう指定されているが、出来が悪く、
使う気になれない。 フィギュアをセットしないコックピットは、只のがらんどうである。
シートを自作するか、適当な既製品を仕込むか。
既製品となると、1/32の現用機用射出座席で適当な物を見つくろって ...
サード・パーティー製のレジンかメタルのを、というところか。


塗 装




参考資料 (順不同)


スペースシップ・スーパー・モデリング ジャパンミックス株式会社刊
“FAMOUS SPACESHIPS of FACT and FANTASY - 2nd Edition”
(FINESCALE MODELER MAGAZINE)の和訳本
* * *
日本で入手可能な代替材料を紹介する等、独自の注釈を加えた努力は認めるが、
訳が稚拙で訳し忘れた部分も多く、原書に比べて作例写真の質も大幅に低下している。
原書が入手可能なら、あえて購入する価値は無い。


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