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### Recent UPDATE ###
### 24.Oct.2,014 ###


TAMIYA 1/35 KingTiger - OLD Ver.

いまさら旧版なのだけど ...
20余年放置のキットを
成仏させてやろう
witch img.

*** タミヤ MILITARY MINIATURE Series # 057 ***

20歳を過ぎる頃まで、AFVにはほとんど興味が無かった。
ティーン・エイジャーの頃、タミヤの 1/48 ミニタンク・シリーズ(モーター込みで定価\250!)
にはさんざん御世話になったものの、そこまで止まり。
限られた子供のお小遣いでは、1/35 にステップ・アップすることは難しかった。
1/48 ミニタンク・シリーズよりも精密で、しかも走る 1/35 シリーズには憧れたものの、
キット自体が 1/48 よりも高額であった事もあるが、モーターや電池にまで廻せる程、
お小遣いが潤沢ではなかった、と云う事に尽きる。
ただ、ドイツ第3帝国陸軍のキング・タイガーだけは作ってみたいと思い続けていたのは、
松本零士氏のマンガ“ラインの虎”の影響が大きかった。 お恥ずかしい話だが、
あのマンガを読むまで、キング・タイガーという戦車にも殆ど関心が無かったのだ。

その想いを遂げようと、近所の模型店に足を向けたのが1,990年頃の事。
簡易な資料も買い求め、作り始めたまでは良かったのだが、
やがてタミヤがキングタイガーをリメイクするとのアナウンスが聞こえて関心を失ったのか、
封印して幾星霜 ... というお馴染みのパターンを辿ることになった。
当時は手元にまともな資料すら無く、製作技術もとても未熟で、
今見ても恥ずかしい代物だが、そろそろ成仏させてやろうかと作業再開。

* * * * *
左は松本零士氏の
『戦場まんがシリーズ』
第3巻『オーロラの牙』。

私が所持しているのは
昭和51年05月20日付
発行の第3刷で、
キングタイガーが活躍する
『ラインの虎』は第2話に
収められている。
* * * * *


製 作


今回、製作に供するキットは確か、1,970年前後にリリースされた製品だったと思う。
当時の何かの雑誌に掲載されたタミヤの広告では、開発途中の製品の
一部パーツをチラ見せしてはユーザーの期待を煽る趣向だったと記憶している。

キットを検めてみると、モールドは当時の水準を越える物ではなく、
ロード・ホイールの配置が間違っているとも聞き及ぶが、このキット以降、
1/35のキングタイガーのキットは舶来品を含め、長い間ニチモ製の
ヘンシェル / ポルシェ型以外は発売されることが無かったと思う。
換言すれば、それほどタミヤのキングタイガー(旧版)の存在が圧倒的であった証左であり、
タミヤがリメイク版を発表するまで、まさに王者として君臨し続けたのだ。
だが現在、大陸系メーカーからタミヤ・リメイク版を押しのけるような
高クオリティの1/35 キングタイガーがリリースされているのは周知の事実であり、
模型メーカー下克上の時代の到来に心穏やかならざるものを感じずにはいられない。

ともあれ 1/35 キングタイガーの王者として長年君臨し続けた、
ある意味功罪合い半ばするキットである。
タミヤのリメイク版すら、発売されて既に10余年が過ぎているので、
今更旧版をディティール・アップしても意味が無いが、既に改修済みの部分を生かして、
最低限の常識的な工作だけはしてやろうと思う。

まずは現状確認から。
ハルの底に開いている、ギヤボックスや電極板等を留めるための穴は、パテ等で埋めてある。
砲塔上面は、省略されている直接照準器を追加するなど、軽いディティール・アップを行った。
シャーシ上面、右前方に直接モールドされていたワイヤー・ロープは実感に乏しく、
削り落とした。 リード線から取り出した銅線で自作したワイヤーと交換するつもりで失敗。
ハッタリを噛まそうとして、ツイメリット・コーティングを行うつもりで挫折。
これらが作業中断の直接原因だろう。
また、修正作業で使ったタミヤ(イサム)製パテがかなりヒケている。

パーツ数は少なく、部品の勘合も悪くはない。 いや、キットの発売時期を考慮すれば、
勘合精度には驚くべきものがある。 ホイールの配置配列に誤りがあるとも聞き及ぶが、未検証。
基本的なプロポーションは悪くはないし、ストレート組みならそれほど時間もかかるまい。
まずはヒケたパテの修正を行い、削り落としたワイヤーの再現は省略。
ツイメリット・コーティングの再現は今後の課題として、作業再開。

まずは車外装備品(OVM)の取付から。 エンジン始動用のクランク・シャフトとスコップ、
車体とは別部品化されていたワイヤー・ロープ2本の取り付け。
クランク・シャフトもスコップも、リアリティの足りない眠い成形だが、そのまま使用。
どのパーツにもエッジには微細なバリが見受けられるので、デザイン・ナイフなどでバリを
削ぐように整形。 


塗 装





参考資料 (順不同)






TAMIYA 1/35 KingTiger - OLD Ver.


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