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### 27.Oct.2,014 ###


タミヤ 1/100 ロッキード F-104J / G スターファイター

現在の眼で観ると辛いが、
発売当時は画期的な製品だった。
スケール・モデルのエントリー・キットとして
最適なシリーズだったのだが ...
コンセプトを同じくする
今日的なキットが必要では?
witch img.

以前どこかにも記したと思いますが、私は『イマイのサンダーバード』の直撃を喰らった世代です。
父親が飛行機模型を好んで製作していたので、私にとってスケール / キャラクター・モデルの
境界線は曖昧でした。 キャラクター・モデルに夢中だった当時の私にとって、スケール・モデルは
遠い存在ではなかったのですが、それでも『サンダーバード』の『今井科学』の倒産はショックでした。
その前年の『マルサン』の倒産も勿論ショックでしたが、今井科学の場合はそれ以上でした。

つい昨日まで模型店に溢れていた『今井科学』のキットが姿を消し、
寂しくなった模型店の棚を眺めつつ、さて今後は何を作ろうかと店内を見回した時、
目に留まったのがタミヤの 1/100 ミニ・ジェット・シリーズ。
子供のお小遣いで充分買える、スケール・キットのエントリー・シリーズに触れた瞬間でした。
1/100 というスケールは確かに中途半端ではあったかも知れませんが、
そのサイズは子供の小さな手に馴染み、以後、私はタミヤのミニ・ジェット・シリーズに傾倒し、
現在に至るのでした。

モデラーとしてはまだまだ未熟な私が言う台詞では無いのでしょうが、
私はタミヤのミニ・ジェット・シリーズに育てて頂いたと思っています。


製 作


タミヤの 1/100 F-104J が発売されたのが 1,968年頃の事らしい。
真っ赤なバックに浮かぶシルバーの F-104J の図柄が、子供心にも印象的なパッケージ。
この配色、タミヤのオリジナル・アイデアだと長年思い込んでいたが、
どうやらオーロラ社のボックス・アートのオマージュだったらしい。 以上、余談。

発売当初の定価が \100 で、子供のお小遣いで充分購えたため、現在に至るまで
幾つ作ったか見当もつかない。 子供の事なので、組立だけで満足してしまい、塗装等を
施した事はなかったが。 それ以前に、塗料まで予算を廻せなかったのが正直なところではある。
TAMIYA 1/100 F-104J PKG. img.
*** TAMIYA 1/100 SCALE MINI JET SERIES No.08 ***
今回製作に供するキットは、表示定価が \200。 パッケージはキャラメル・ボックス仕様で、
パッケージ等に印刷されているタミヤの住所が『静岡市小鹿』であるところから、
“ミニ・ジェット・シリーズ”が絶版になる直前に慌てて購入したものの一つであるようだ。

現在の眼で観ると、キットのプロポーションは辛い。
胴体断面が上下に潰れた楕円形で、妙に太く映る。
特にコックピット付近のイメージを大きく損なっているが、修正は困難。
一方、チップ(翼端)タンクが細すぎるように見えてしまい、
全体的にアンバランスな印象は拭えない。
小さな古いキットであるので、素直にそのまま組むのが王道であろう。

まずは左右一体式の主翼から。 パイロン用の穴が一対、左右翼下に開いている。
翼下パイロンと一体成型されているロケット弾ポッドを装着するつもりは無いので、
プラ板の切れ端と瞬間接着剤で穴を埋めた。 また、主翼パーツの中央に開けられている
スタンド用の穴は不要なので、プラ板で裏打ちした後、ポリパテ等で埋めた。

エンジンノズルはただの円筒で、外側のモールドが何も無い。
このままでは寂しいので、モールドを追加してやろう。
手元にあったエバーグリーンの # 112(0.4mm x 1.0mm)を16本切り出し、
ノズルのプレートに見立てて、均等な間隔を開けるようにしてノズルの周囲に貼った。
(プレートの枚数は適当。 均等に貼り易いように枚数を決めただけ)
目分量で貼ったので、少々見苦しいが、許容範囲ということで自分を誤魔化した。
結果、ノズルの外径が太くなり、胴体に収まらなくなった。
胴体内側、ノズルが収まる部分にデザイン・ナイフを当て、少しでも内径を広げようとしたが、
削る余地は殆ど無い。 仕方が無いので、ノズルの外側を削ってつじつまを合わせよう。
先ず、ノズルの周囲に貼ったプラ板の間隙に、目立てヤスリやネズミ歯ヤスリをかけて
彫りを深くした。 水ペーパーなどでノズルの外周を削ってみたが、なかなか難しい。
最終手段として、胴体下面終端の接着面に0.5mmプラ板の欠片をクサビ状に接着。
胴体後端の直径を僅かに膨らませた。

コックピット内壁を Mr.Color #13 “ニュートラル・グレイ” で塗装後、
胴体左右と左右一体成型の主翼を接着して一体化。
胴体左右はともかく、胴体下面の一部と一体成型された主翼が胴体と微妙に合わないが、
そこはそれ。 時に漢は強引に ... やっぱり合わない。
多少の修正は施したものの、諦めて接着。
チップ・タンクを主翼々端に仮合わせしてみると、右舷側タンクの先端が下を向く。
主翼を検めてみると、右舷側の前縁に妙な捻り下げが ...
右舷側主翼が事後変形を起こし、捩じれている。 指でしごいたりして修正を試みたが、
芳しくない。 チップ・タンクさえ左右均等に取り付ければ、さほど目立たないだろうと、
希望的観測全開。


塗 装


塗装箇所 使用塗料 備考
胴体内側 Mr.Color #33
艶消し黒
光の透過防止
(あくまで念の為)
コックピット Mr.Color #13
ニュートラル・グレイ
Mr.Color #33 “艶消し黒” を
下塗りした上に重ねた
射出座席 Mr.Color #
アンチグレア・シールド Mr.Color #
スミ入れ
ウオッシング

小スケールのわりにパーツの肉厚が厚めなので無意味だと自分でも思うが、念の為と称して
胴体パーツの内側を黒く塗り潰してしまうのは、強迫観念以外のなにものでもなかろう。


参考資料 (順不同)




タミヤ 1/100 ロッキード F-104J / G スターファイター


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