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### Recent UPDATE ###
### 28.Apr.2,013 ###


プラッツ 1/72 MQ-1B (L) 攻撃型プレデター

U.A.V. ?
たかが“ろりこん”のくせに
生意気よね〜っ!!
## それは“らじこん”では ... ?
witch img.

*** 実機について ***
U.A.V. (= Unmanned Aerial Vehicle) MQ-1B プレデター。
無人偵察機 RQ-1A 、同機から派生した武装攻撃型 MQ-1A を経て開発された無人攻撃機。
主翼下のパイロンからは AGM-114C ヘルファイヤや FIM-92 スティンガー・ミサイルの
運用が可能。 有人機同様、機体の整備、修理、消耗品の補給等に人手が必要なのは
無人機も同じで、前線近くに運用要員の配置が必要だが、操縦は遠隔操作なので、
電波を中継する設備が用意できれば、人工衛星経由で地球の裏側から操縦する事も可能。
ただし、衛星経由の場合、中継可能な遠隔操縦用電波のチャンネル数に限りがあるため、
同時に運用できる機体数に制限が生じるのが、今後の課題のひとつ。
また、無人であるが故に乗員の安全に気を配る必要が無い反面、
無茶な運用を行いがちでもあるのか、損耗率の高さも悩みの種ではあるようだ。


製 作


パッケージ等には“Made in Japan”とあるが、金型はなんとなく韓国製のような気がする。
成型色はグレー。 金型の磨きが足りないのかパーツ表面は梨地仕上げだが、
モールドは几帳面で、パーツの勘合も申し分無し。 パネルラインはやや浅い凹線。
パーツのエッジに細かいバリがあるのか、エッジが眠く感じられる部分があるので、
必要に応じてヤスリをかけ、研ぎ出してやると良いだろう。
PKG.img.

まずは機首下面のセンサー・ターレットを組む。
左右分割のターレットの基部にパーティング・ラインが顔を出すが、
機首の中に埋まって隠れるので、パテ盛り整形は不要。
ヤスリ等で整形するだけで良い。

上下分割された胴体の間に、左右一体成型の主翼と、
組んだターレットを挟み込んで接着すれば、組立はほぼ終了。
胴体のパーティング・ラインはよく考えられた位置にあるので、ほとんどパテいらず。
ややテールヘビー気味なので、説明書の指示に従い、
機首内部にオモリ(説明書の指定では 0.25g )を仕込んでおくと安心できる。
脚が華奢なので、オモリの入れすぎには注意。
釣り用の板鉛の欠片を入れたが、重過ぎたか?
時間節約のつもりで、オモリの接着と同時に胴体上下を接着したら、
オモリを固定するために用いたエポキシ接着剤が流れ込んだらしく、
本来は左右に旋回するはずだったセンサー・ターレットが固着。
教訓 : 急いては事を仕損じる
V字型に開いた水平(?)尾翼は、胴体と一体成型。
左右尾翼の前縁にモールドされたピトー管(?)は、いかにも細くて華奢なので、
形状は不正確になるが真鍮線などでリプレースしたほうが無難か?
形状よりは強度を優先。 迷った末に、思い切ってピトー管を切除。
水平尾翼のエッジを水ペーパーで一撫でした後、0.4mm真鍮線を植え込んだ。

それにしてもパーツが細かすぎて、ハンドリングが難しい。
ピンセットで慎重に摘んだつもりだったのに、やっぱりやっちまった。
左右2つあるエンジンの吸気口(?)パーツ(P/N : D2)が、
事象の地平線の彼方に飛び去った。
幅1mm、長さ3mm程度のパーツである。 探したって見つかりっこない。
2.0mmプラ角棒を削って自作を試みるも、大きさに差がありすぎて非効率。
たまたま手元にあった、直径0.7mmのニューム管に目がとまる。
胴体の吸気口の位置に穴を開け、適当な長さに切ったニューム管を2本、植えた。
期せずして吸気口に穴が開くことになった。 怪我の功名とはこのことだ。

真鍮線 / ニューム管の植え込みが終わったら、胴体下面の垂直安定板などを接着。
梨地の表面を800番の水ペーパーで軽く磨いて表面処理。
以上で組立作業はほぼ終了。 塗装作業に移る。
(パイロンや翼下ピトー管(?)等は塗装後に接着する)

迷ったのは機首のピトー管。
キットのピトー管は実感では勝るものの、強度は無いに等しい。
真鍮線に置換すれば強度は稼げるが、実感ではいまいちといった具合。
迷ったが、今回は強度を優先。 直径 0.4mm の真鍮線を、と思ったが、
切らしていたので、手元にあった 0.5mm の真鍮線を機首に差し込んだ。
瞬間接着剤で固定したら、機首をどこかにぶつける度にピトー管が上を向く。
接着強度に課題を残した格好だ。


塗 装


塗装箇所 使用塗料 備考
機体 Mr. Color # 315
グレー FS.16440
Mr. Color # 339 エンジングレー FS.16081 で下塗り
ランチャー・レール Mr. Color # 28
黒鉄色
Mr. Color # 339 エンジングレー FS.16081 の上に筆塗り
プロペラ先端 Mr. Color # 113
RLM 04 イエロー
Mr. Color # 315 グレー FS.16440 の上に筆塗り
脚柱
ホイール
Mr. Color # 92
セミグロス・ブラック
Mr. Color # 33 艶消し黒 で下塗り
タイヤ Mr. Color # 137
タイヤ・ブラック
Mr. Color # 33 艶消し黒 で下塗り
脚庫内部塗装
&
パネル・ラインの
スミ入れ
タミヤ・エナメル
XF-1
艶消し黒
ペトロール油で溶いた塗料を
パネルラインやモールドの凹部分に注し、
一晩乾燥させた後、
タミヤ・エナメル溶剤を含ませた綿棒で拭き取り

小さな機体であるし、パネルラインの筋彫りも浅い(彫り直すべきだったかもしれない)ので、
サーフェイサーを塗るまでもないだろう。
下塗りとして、Mr. Color #33 “艶消し黒”では重過ぎるので、たまたま手元にあった
Mr. Color #339 を塗布。 その上に Mr. Color #315 を噴きつけたが、塗り重ねすぎて
単調なニュアンスになってしまった。

デカールは上質なイタリアのカルトグラフ製。 貼り心地も抜群だが、フィルムがやや硬い。
主翼前縁に貼る、『くの字』形の短い黒帯が巧く折り曲げられず、省略。
小さなデカールに苦労する。 貼る位置を微調整してやろうと、水を一滴、胴体に垂らすと、
表面張力でデカールが水滴の上に浮いてしまう。
綿棒で水滴を吸い取ると、デカールが所定の位置から流されてしまい、
しかも粘着力が抜群なので、流れ着いた位置に固着してしまう。
左右シンメトリカルな位置にあるべきマークが、ズレているのは御愛嬌。

デカールを貼っている最中、3枚ある水平尾翼のうち、中央のものが胴体から脱落。
デカール貼りが終わったので再接着してやろうと、ピンセットで挿んだら、
塗膜の一部がハゲた。 傷を消す為、1,000番の水ペーパーを軽くかけ、
再接着後に再塗装しようとしたら、これが結構難しい。
エアブラシを使ったが、風圧のせいで、せっかく表面にのせた塗料が周囲に流され、
地肌が剥き出しになってしまう。 対象物が小さすぎるのと、左右の水平尾翼が邪魔で、
何度塗ってもムラが消せない。 3日がかりでやっとこさ、妥協できそうな按配にまで
漕ぎ着けた。 諦めた、とも云う。

妥協したところで Mr.Color # 181 スーパークリア・半艶消しをエア・ブラシで噴きつけ、
デカールを中心にオーバー・コート。


参考資料 (順不同)


エアワールド
2,009年10月号
分析!軍用機の実力(10)
「無人航空機(UAV)」
(P.65〜)
USAF REVIEW
プレデターはいかに牙を生やしたか
(P.130〜)



プラッツ 1/72 MQ-1B (L) 攻撃型プレデター


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