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### Recent UPDATE ###
### 13.Dec.2,011 ###


ハセガワ 1/72 AV-8B HARRIER II

パーツの勘合に一部、
甘い部分あり。
デカールの糊の効きの
甘さには泣かされた
witch img.

*** ハセガワ 1/72 Kit No. D19 ***
HASEGAWA 1/72 AV-8B PKG. img
部屋が、狭い。 いまや模型の制作台と化した机に向うと、身体を動かす余地が殆ど無い。
椅子に座って、右肩の上。 1/72の航空機模型のパッケージが、天井に届かんばかりに積んである。
勿論、在庫のごく一部分なのだが、それらの内でも、特に作ってみたいと思っている物を
選りすぐって置いている。 その中の一つが今回の御題、ハセガワ 1/72 AV-8B である。
発売直後に購入し、ランナーから主要パーツを切り離し、軽く仮組みを行ったところで放置。
最近、妙に気になりだし、少しでも部屋のスペースを広けんと、製作を再開。

## 何時また作業が止まるやら ...


製 作


*** キットについて ***
1/72 AV-8B ハリアー・シリーズの決定版と考えて差し支えないだろう。

1/72のAV-8Bの模型は、イタレリ、エッシーが記憶に新しいが、
イタレリはエア・インティーク脇の補助インティークが前後二列の試作型。
(二列の補助インティークのモールドは後に、量産型の一列に改められたらしいが、詳細不明)
エッシーはメーカー消滅の為、入手難。
他にエアフィックス製があったような気もするが、記憶違いかも知れない。
タミヤの “ウォーバード・シリーズ”(ITEM 60721 / 中身はイタレリ) はあったものの、
いずれにせよ国内では、AV-8Bのシャープなキットは入手難といった状態が続いたが、
そこにハセガワ製のキットが満を持しての登場。 このキットのおかげで、
AV-8B シリーズの量産型が気軽に製作できるようになり、喜ばしい限りである。

*** 製作作業 ***
パーツの勘合は、さすがハセガワの製品だけあって、良好。
但し、主翼の前のストレーキ部分(P/N:J1)と主翼の全縁部分の間に隙間が開く。
片側0.5mmも無いような隙間だが、ラッカー・パテだけで埋めるには荷が重そうな、
微妙なギャップである。

*** コックピット ***
主計器盤とフロアーを塗装後、Mr.マークソフターとセッターを併用して計器のデカールを貼った。
一昼夜乾燥させ、Mr.Color #182“艶消しクリアー”をエアブラシで吹き付けたら、その風圧で、
両側のサイド・コンソールとH.U.D.前面のテンキー部分がどこかに吹き飛んだ。
マークソフター & セッターまで使ったのに、デカールのフィルムが塗装面に密着していなかったらしい。
デカールを貼る時、妙にフィルムが硬い印象を受けたが ... どーなってるの?
仕方が無いのでデカールをもう一枚、メーカーに請求。

一週間程でデカールが届いたので、リターン・マッチ。 前回は、真冬の寒い夜に、
デカールの準備中に冷え切ってしまったぬるま湯で作業を強行したため、
デカールの糊が充分溶け切らず、定着不良を起こしたものと推察される。
その反省を踏まえ、今回はまず、貼るデカールをシートから切り出して準備を整えた後に
ぬるま湯を用意。 デカールを湯に浸したところ、たちどころに台紙からフィルムがセパレイト。
マークセッターを塗布した面にフィルムをセットし、上からソフターを塗り付け、余分を綿棒で拭い取った。
2昼夜程放置して養生し、エアブラシで Mr.Color #182“艶消しクリアー”を吹き付け。
多少カブって白濁したものの、全く問題なく作業終了。 低い気温の中、水と化したぬるま湯で
作業を強行したのが失敗の主原因であったようだ。 同じような条件下で同様の作業を行い、
トラブルに遭遇した経験は無かったのだが ... まあ、良い経験になった。
 
*** 胴体 ***
バリエーション展開のため、機首のノーズ・コーンと尾部のテール・コーンが別部品化されている。
テール・コーンは一体成型。 ノーズ・コーンは左右分割。 胴体とノーズ・コーンは
別々に組立、整形するのではなく、まず胴体左右それぞれにコーンを接着し、接合線を消す。
その後、コーンと一体となった左右胴体を接着する事にした。 左右胴体の接合線はどのみち
消さねばならないので、その前にノーズ・コーンと胴体の表面をなるべく面一になるよう接着し、
表面の整形処理を可能なかぎり単純化しようとした訳である。
*** 主翼 ***
胴体と主翼等の内側をMr.Color #33“艶消し黒”で塗りつぶした後、とりあえず主翼上下を接着。
説明書の指示通り、補助脚収納部前方のフェアリングのダボ穴は、米軍仕様では不要なので埋める。


塗 装


塗装箇所 使用塗料 備考
機体、主翼内側 Mr. Color #33
艶消し黒
光の透過防止処置
機体内側のコックピット周り
フロア、計器盤等
Mr. Color #13
ニュートラル・グレー
Mr. Color #33“艶消し黒”で下塗り
射出座席 Mr. Color #33
艶消し黒
エア・インティーク
内部のダクト部分
Mr. Color #1
ホワイト
Mr. Color #33“艶消し黒”で下塗り
エア・インティーク
内部のファン・ブレード部分
Mr. Color #28
黒鉄色
ダクト・パーツ全体をMr. Color #1“ホワイト”で塗装後、
ダクト部分をマスキング。 ファン・ブレード部分をもう一度
Mr. Color #33“艶消し黒”で下塗り

製作に先立ち、胴体と主翼の内側をMr.Color #33“艶消し黒”で塗りつぶした。
強い光源に照らされた場合の透過予防のつもりだが、効果の程は不明。
正直不必要だとは思っているが、コックピット部分の下塗りをどこまで施せば
充分なのか、塗っているうちに不安になり、全体を塗りつぶしているようなものだ。


参考資料 (順不同)



世界初の実用 V/STOL 攻撃機、ハリアー・シリーズの実機を初めて見たのは
いつだったろう。 厚木、それとも岐阜のオープン・ハウスで、だったろうか。
沖縄や、山口県岩国に駐留する米海兵隊に配備されて久しく、
日本国内でも馴染み深い機体ではあったが、どういう按配か私は、
実機を目にする機会になかなか恵まれなかった。
原型機であるP1127は、ワシントンD.C.のスミソニアン博物館で拝見したものの、
遂にAV-8A シリーズは目にする事ができず終いとなった。


ハセガワ 1/72 AV-8B HARRIER II


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